中学受験の勉強法や教材選びについて山ほどの情報がありますが、私から見てどうしても欠けているのが時間です。
あと1分あれば問題が解けたのに・・・・・と悔しい思いをほとんどの人が経験するのではないでしょうか。試験というのは、勝負を時間で戦わせるために設定されている。時間がたくさんあると、ほとんどの人が問題を解きますからね。
親がやるべき受験サポート
ということで、
勉強が苦手な子は時間を武器にする!
ここでは時間についてだけ絞り込んで紹介します。
小学4年生の勉強時間とポイント
中学受験に挑むための勉強時間がどれだけ必要か?
だいたいの平均をまとめてみました。
学年 | 家での勉強時間 | 塾での勉強時間 |
---|---|---|
4年生 | 8時間/週 | 12時間/週 |
5年生 | 12時間/週 | 18時間/週 |
6年生 | 28時間/週 | 18時間/週 |
受験に成功した親たちのやったこと
時間との闘いに勝つために、まず、親が知っておくべきことがあります。
- すべてのことにはじまりと終わりがある
- 次の勉強と次の勉強に「つなぎ時間」がある
- 子どもの勉強ペースタイプがある
- 覚える、考える、調べる、それぞれの時間は違う
- 準備と片付けは学力を伸ばす
- 自由時間と息抜きの時間を確保する
時間は「はじまり」と「おわり」のふたつしかありません。一歳の子どもだって、ごはんを食べるときは「いただきます」「ごちそうさま」をいいますよね。
「時間を守る子どもに育てる」記事はこちらです
勉強も「はじまり」と「終わり」です。「はじまりと終わり」の経験を積んでいくと、試験当日、問題を解くのに時間が足りないといって慌てることはありません。
「はじまり」と「おわり」を守る練習方法
一日24時間の中に「はじまり」と「おわりが」がたくさんあります。
このことをしっかり自覚させます。
円グラフに以下のことを書き込みます。
- 一日の「はじまりと終わり」の時間
- 食事の「はじまりと終わり」の時間
- 学校の「はじまりと終わり」の時間
- 塾の「はじまりと終わり」の時間
- テレビを見る「はじまりと終わり」の時間
- お風呂の「はじまりと終わり」の時間
- 遊びの「はじまりと終わり」の時間
思っていた以上に時間がないことに気づくかもしれません。
そして、ここに気づいてほしいのは、
・登校時間、下校時間の移動時間がある。
・空いている時間やスキマ時間がある。
もうひとつ、重要なことは「つなぎの時間」です。
つなぎの時間で差がでる
つなぎの時間というのは、次の行動から次の行動に移る時間です。このつなぎの時間に、つい、スマホを見たり、つい、お菓子をつまんだり・・・。つなぎの時間はスキマとは違いますよ。次の行動に取り掛かるまでの時間ですよ。
子どもの性格で違います。
・じっくりひとつのことに取り組む子
・自分で勉強の順番を決める子
・気が向かないとやらない子
・準備にモタモタする子
・勉強の途中、探し物をして中断する子
・イヤなことを後回しにする子
親が一方的に「勉強しなさい」と指示するとかえって逆効果です。母親の時間の悩みのトップは「子どもが言うことをきかない」です。
つなぎの時間は集中力が切れます。
結果、本番の試験で時間切れに対処できなくなりますから、ふだんから時間を意識する勉強のやり方をします。
- 覚える勉強 例、漢字練習5分
- 考える勉強 例 算数の問題を解く〇分
- 調べる勉強 例 社会
- 5分でできること 赤色
- 10分でできること 黄色
- 15分でできること 緑色
5分でできる勉強、10分でできる勉強のやり方は、イヤなことも後回しにしないで頑張ってやります。結果、時間感覚が身についていきます。
準備と片付けの時間をプラスする
私が母親たちの時間を調査をしてきた結果、勉強のできる子は片付けもできます。「勉強時間」は、机に向かっている時間だけでありません。勉強道具の「準備」と「片付け」をセットに時間をプラスします。勉強時間15分+「準備と片付け」5分。
道具の「分類」と「整理」は頭の整理につながり学力を伸ばします。ランドセルの中身も整理しましょう。大人になって社会で働くようになるとこの差が歴然と現われます。
塾のある日とない日によって違いますが自由時間を決めて確保する。一週間のスケジュールのところで書いておきます。
試験の時間切れをしない対策
試験の時間切れは・順番どおりにやってしまう
・丁寧に問題を解く
・優先順位が立てられない
などがあります。
- 順番どおりにやってしまうので、やるところとやらないところがでる。
- 丁寧にやりすぎて他のところに手が回らない。
- 途中で邪魔(子どもやチャイム、電話)が入ってできなくなった。
さすが、試験中は途中邪魔が入りませんが、時間が足りないという人のパターンは似ていますね。
- 問題を全部ひととおり目を通す練習(3分)
- 問題の見直し時間の練習(5分)
- 解きやすい問題と解きにくい問題を把握する練習(3分)
- 時間のかかる問題は、途中でほかの問題に切り変える練習(〇分)
勉強週間スケジュールを立てる
4年生は家での勉強時は8時間を理想として、この8時間を一週間で分けると、一日が1時間10分程度です。限られた短い時間の中で結果を出すために、どこに勉強の時間をつくるか?
最小の時間で成果を最大に出す
一週間の時間割見本
・水色、黄色、ピンク色は塾の時間、習い事の時間、他。
・赤丸は勉強時間と勉強道具です。
・下の欄の黄色枠はチェック項目です。
- 勉強時間 月曜の○印は算数に 30分、漢字練習に30分。具体的に時間をつける。
- 使う道具 消しゴム、メモ用紙、探し物に時間を奪われないようにする。集中力が途切れないように。
-
黄色部分はチェック 問題を解けなかったところ、つまづいているところを見つける。
チェックは、できないことろ(×)はガス漏れがないかの重要な点検です。
色分けした付箋紙をスケジュール表に貼る。
赤色5分でできること、緑色10分×2枚でできること、水色15分×2枚できること、30分でできることを、集中できそうな時間帯に貼ってみる。あんがい、夕食前の時間やお風呂前の時間が集中できたりします。いろいろと勉強の時間を変えてみるとその子のリズムがつかめてきます。
自由時間と息抜きの時間を確保する
・子どものやる気を出すために、
・テレビを見る時間を減らしたら〇
・宿題の時間を早めに終えたら〇
・〇がいくつになったら、「ガンバったね」をやってあげます。
例として、ゲーム券やテレビ券を発行してあげるとか。
帰宅時間4時から就寝9時まで5時間
5時間をどのように使うか?
夕食、
風呂、
宿題、
遊び、ゲーム、
テレビ、
明日の準日、
これらを合計すると何時間必要でしょうか?
母親たちからよく相談されるのが、「帰宅後の時間の使い方」です。
そんなにのんびりしていられませんね。
塾のある日とない日の過ごし方をメリハリつける。
土・日の時間の使い方
・月~金までの復習とチェック項目の見直し。
・親子のミーティングをして、勉強のペースがこれでいいか話し合います。
・図書館で過ごす時間をつくる。
図鑑をみたり、本を見たりして、子どもの興味を広げてあげます。
親がやるべき受験サポート
勉強時間のステップアップ
【中学受験】①小学4年生「5つの時間管理術」 | じかんぼノート
東大生を取材した話
試験というのは、そのときの運もあるでしょう。しかし、あと、五分あれば問題が完全にとけたのに・・・。悔やんでも悔やみきれない経験をわが子に味わせたくない、すべての親に共通する願いだと思います。
どんなに立派な塾に行かせて、高価な教材を与えるより、まず、時間という強力な武器を味方にすれば怖いものはないでしょう。親が子どもにやってあげることは時間意識です。
時間を味方につけてください。だいじょうぶです。時間は「はじまり」と「終わり」の二つしかありません。あなたが毎日やっている、掃除、洗濯、食事の時間も「はじまり」と「終わり」があります。
時間を身近な家計に例えて、赤字を出さないために何にいくら必要か予算を立てることは重要な作業です。勉強の時間もどの科目どれだけの時間を使うか、親がしっかりサポートしてあげてください。
今しかないこの時間を受験のゴールに向かって進んでください。もう始まっていますよ。
位置について
ヨーイ
ドン
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